デブ脳からやせ脳へ
■ デブ脳からやせ脳へ
デブ脳からやせ脳へ
人体のメカニズムは、食事制限はしてはいけないし、禁止食品は作ってはいけないし、激しい運動はしてはいけないのです。
理由は、それらが、ホメオスタシスに悪影響を及ぼすからです。
※ホメオスタシス:生物体が環境の変化を受けながらも、個体またはシステムとしての秩序を安定した状態に保つ働き。
糖質制限、カロリー制限、野菜だけダイエット、ファスティング、1日2食以下、激しい運動など、みなさんは、どれかひとつでも経験や、聞いたことがあるかもしれません。
このようなダイエットは、一時的には痩せたが、結果としてリバウンドしまうケースが多いのです。
しかし、失敗してしまった原因は、忍耐力が足りないのでも、生まれつきの体質によるものでもありません。みなさんがダイエットに失敗する原因、それは脳にあります。
デブ脳が本来あるべき痩せ脳に戻るだけで、ただ痩せるだけでなく、ずっと痩せた状態でい続けることができるのです。
「101の科学的根拠と92%の成功率からわかった満腹食べても太らない体」(以降、本書)では、その考えのもと、科学的エビデンスに基づくデブ脳を痩せ脳に変える方法が非常に分かりやすくまとめられています。
栄養バランスさえ満たせば量を減らさなくても太らない
■ 栄養バランスさえ満たせば量を減らさなくても太らない
栄養バランスさえ満たせば量を減らさなくても太らない
本書では、一時的に痩せたけど、すぐにリバウンドしてしまうという問題を解決するために提案されている食欲コントロールという減量方が書かれています。
無理なく痩せ続けられる食欲コントロール減量法は食事制限と混同されがちですが、全く別ものです。
食事制限は食べたいけど我慢することですが、食欲コントロール方法とは自然に必要以上に食べたくなくなる状態を作ることです。
よく、遺伝で太っているとあきらめている人がいますが、理化学研究所の研究によると、体重に遺伝子が影響している割合は30%と結論付けられています。
つまり肥満の原因の70%は後天的な生活習慣によるものということです。
人が食べ過たり、代謝が悪くなって太りやすくなる本当の原因は、脳にあるのです。
食欲コントロール法は、根本治療のために脳のホメオスタシスという機能にアプローチします。
人には本来、食欲、そして体重が上がりすぎないよう自動で調整してくれる機能が備わっています。
それがホメオスタシスなのです。
元々は血圧や血糖値が上がりすぎないよう自動調整する機能のことを指す言葉ですが、食欲・体重についでも自動調整してくれることが分かっています。
つまり、人が太ってしまう根本的な原因は、この食欲を自動で正常値に戻してくれるホメオスタシスが機能不全を起こしていることにあるのです。
では、ホメオスタシスを正常に機能させるには、どうすればいいのでしょうか?
そこで大切になるのが自律神経とホルモンを整えるということなのです。
本書ではこの二つを正常に機能させるために栄養、心理、習慣、この三つの観点からアプローチにしています。
繰り返しになりますが、自律神経とホルモンを整えるためには栄養が重要です。
栄養バランスがいい食事をしていれば、自律神経とホルモンのバランスが整い、食欲が安定して自然に食べる量が少なくなります。
逆に言えば栄養バランスが悪いと、自律神経とホルモンのバランスが崩れて、いくら頑張って食事量を抑えようとしても食べ過ぎてしまうのです。
近年糖質制限が流行って、ご飯は食べなくてもいいからおかずを食べなさいという人が増えてきていますよね。
その意図は、糖質は太るし血糖値を上げて健康にも良くないから炭水化物は控えめにというものだと思います。
しかし糖質制限は自律神経のバランスを崩す典型的な栄養バランスが悪い食事法だと著者は言っています。
この糖質制限は多くの人が継続できず失敗した経験があるのではないでしょうか。
糖質制限は炭水化物さえ制限すれば好きなだけ食べても痩せられると人気がありますが、食欲コントロールという点から考えると間違った食事法だと言えます。
なぜ糖質制限をしてはいけないのか、著者は血糖値の観点から説明しています。
糖質制限をして、ご飯を食べないと食べ物から糖分を取ることができません。
その結果体内で血糖を作り出さなければいけません。
すると、血糖値が下がってしまう。つまり、低血糖になると体はエネルギー不足で動けなくなってしまうからです。
確かに糖質を取らなくても体には糖分を作り出す糖新生という仕組みが備わっています。
糖新生とはタンパク質や脂肪を原料に肝臓で糖分が作られる仕組みです。
糖質制限をすると血糖値を維持するために糖新生が必要以上に起こります。
血糖値が維持できるなら体がエネルギー不足になることはないし、その過程で脂肪が分解されるなら痩せていいのではと思われるかもしれませんが、そうではありません。
実は、糖新生には自律神経が関与しており、糖質制限をして常に糖新生が起こっている状態だと自律神経が乱れてしまうんです。
すごくお腹が空いている時、眠れないとなった経験がある人はいませんか?
断食なんかをすると、夜眠れなかったり、眠ってもすぐ目が覚めてしまったりしますが、あれは食べ物から入ってこない糖分を糖新生で補って血糖値を上げようとして交感神経が緊張することが関係しています。
つまり糖質制限は交感神経を過剰に緊張させるため自律神経が乱れてしまうのです。
糖質を完全に断つのは危険なんですよね。
玄米 卵かけご飯のススメ
■ 玄米 卵かけご飯のススメ
玄米 卵かけご飯のススメ
ちなみに、ご飯を好き放題食べればぐんぐん痩せていくのか?ということを言っているわけではありません。
著者はダイエット効果を高めるにはただの白米ではなく玄米、しかもそれを卵がけご飯にすることを進めています。
白米と玄米の違いは栄養素にあります。
白米は玄米から糠(ぬか)を取り除いたものです。
糠の部分にはビタミンとミネラル、食物繊維が豊富に含まれているため、白米と比べて玄米は栄養豊富だと言われています。
玄米に関する研究は数多くあります。例えば、
平均年齢38、8歳の男女10人を対象に同じ人間に違う日に白米70gと玄米70gを食べさせて血糖値を比較する研究を行いました。
その結果から白米を食べた人と比べて玄米を食べた人の方が血糖値の上昇が抑えられたことが明らかになっています。
これは玄米に豊富にある食物繊維の血糖値抑制効果だと考えられています。
さらにご飯に生卵をかけて卵かけご飯にするとより血糖値の上昇を抑えることができるとされています。
これに関しては否定的な論文もありますが、半熟卵を食前もしくはご飯と同時に摂取することで血糖値の抑制効果が認められたという報告もあります。
これは卵に含まれているタンパク質と脂質が血糖値を抑えてくれるインクレチンというホルモンの分泌を促すことが影響していると考察されます。
血糖値の過剰な上昇は脂肪の蓄積を促すインスリンの分泌を多くします。
つまり血糖値が上がりすぎるほど太りやすくなる可能性が高いということです。
玄米と卵の組み合わせを使うことで血糖値の必要以上の上昇を抑えると痩せやすくなる可能性が高いのです。
一般的に言われているような食後の血糖値が140dl程度であれば血糖値が太る原因になるとは考えられません。
ですがそれ以上に血糖値が上がりすぎてしまうことは問題です。
玄米は食物繊維などの栄養が豊富です。卵はご飯に足りないタンパク質を補うことができるので、玄米で卵かけご飯はダイエットに最適な食品だと言っても過言ではありません。
是非ダイエット食の一つとして美味しい卵かけご飯を取り入れていきましょう。
PFCバランス
■ PFCバランス
PFCバランス
さて食事における栄養バランスの話に関して、PFCバランスという言葉を聞いたことがある方もお多いと思います。
Pはプロテインのタンパク質、Fは、ファットの脂質、Cは、カーボハイドレートの炭水化物、この三つの頭文字を取った言葉で三大栄養素のバランスと示しています。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準では、P対F対CのPFCバランスが、13~20:20~30:50~65の
割合が推奨されています。
このバランスはそれぞれの栄養素の過不足で、問題が生じない範囲を設定されています。
ですから三大栄養素の割合はそれぞれの栄養素に示されている加減の数値を下回らないようにした方が、健康的にダイエットができるのです。
著者が進めている黄金のPFCバランスは20:20:60です。
脂質の最低ラインを維持しながら炭水化物とタンパク質の摂取量を高くするように考えられたバランスです。
糖質制限が流行して炭水化物が太る原因と考える人が増えましたが、実際に太る原因は脂質過多であると著者は言います。
例えばある研究では、食事の中で動物性脂質、つまり飽和脂肪酸の割合が多いほど消費カロリーが少なくなったことが明らかにされています。
ラットによる研究ですが、飽和脂肪酸の摂取割合が多いほど自律神経の働きが悪くなってしまって、消費カロリーが下がるという結果になっています。
また、いつもの食事に、プラスで食べた時の脂肪蓄積量を調べた研究では、炭水化物の過剰摂取は脂肪に変換される上限があるにもかかわらず、過剰摂取された脂肪はその分だけ全て体脂肪に変わってしまったと報告されています。
こうした研究からも痩せたいのであれば、脂質の量をバランスが崩れない範囲で減らし、その分タンパク質と炭水化物を摂取する必要があることが分かります。
実際炭水化物の割合を増やすと食欲が落ち着いて観測などの余計なカロリー摂取が減り、徐々に痩せていくと言います。
この黄金バランスで食事をすると、食欲が満たされて適量で満足でき、自律神経の働きを促すために代謝も上がります。
ちなみにP:F:Cが20:20:60と聞いても、それってどのくらいなの?と疑問に思った方もいるかもしれません。
いちいち調べて計算するのは面倒ですし、ストレスになりますので、簡単に測ることができる方法を覚えておきましょう。
それは、手のひらの大きさは体格と比例しており、手のひらサイズで食べる量を考えてバランスを整える方法になります。
例えば肉や魚、大豆製品などのタンパク質源は1日に手のひら4枚分で必要量を満たせるとい言われています。
つまりタンパク質源を1日に手のひら4枚分とするこれを基準とするのです。
1食のイメージはご飯が茶碗1杯、肉や魚といったメインは手のひら1枚から1.5枚分。
これをベースに余裕があれば汁物、副菜をつけると黄金バランスに近づいていきます。
やってみると分かると思いますが1食で肉や魚を手のひら一枚から1、5枚は少なく感じる人が多いはずです。
ですが、このメインのおかずは、手のひら1枚から1.5枚がタンパク質を確保しつつ、脂質を下げるバランスとなるのです。
しだいに、考えなくても自然と黄金バランスで食事をするようになってきますが、最初は毎回注意して脂質をと取り過ぎていないか、この手測り栄養法でチェックしていきましょう。
さて、食欲をコントロールするための栄養バランスについて理解いただけたと思いますが、それでも過食がやめられない、食欲をコントロールできないという人は、他に食欲を暴走させている原因がないかを調べてみるとよいと思います。
夜間低血糖の予防には蜂蜜がよい
■ 夜間低血糖の予防には蜂蜜がよい
夜間低血糖の予防には蜂蜜がよい
多くの論文で、睡眠時間が短いほど食欲が増して食べ過ぎてしまうという結論が出ています。
睡眠時間が短いと太りやすいというのは疑いようのない事実であり、寝る大人は痩せるは証明されていると言っても過言ではありません。
また研究などは行われていませんが、この睡眠と肥満の関係には睡眠時間だけでなく睡眠の質も影響しているようです。
特に夜中に目が覚める、夢ばかり見る、歯ぎしりがひどい、朝から肩こりがあるといった症状がある人は、睡眠の質が低い可能性が高いです。
これらの症状は寝ている時に血糖値が下がってしまっていること、つまり夜間低血糖が原因だと考えられています。
通常、人の体は、就寝中は血糖値が下がらないような仕組みが備わっています。
しかし、日中に強いストレスを感たり、夕食で糖質制限をして糖質が不足していると言った場合には、寝ている時に低血糖になってしまうのです。
低血糖になると体内では血糖値を上げようとコルチゾールというホルモンが作られます。
コルチゾールは肝臓に働きかけて血糖値を維持します。
これは低血糖という危機的な状況から抜け出るために非常に重要な反応です。
ただ、コルチゾールは血糖値だけではなく、体全体を興奮させてしまうので、目を覚まさせたり、睡眠の質を下げることにもなります。
睡眠の質が下がると、食欲が増して食べ過ぎてしまうことに繋がってしまうんです。
ではどうしたらいいのでしょうか?
この夜間低血糖を予防するために有効なのが寝る前のティースプーン1杯の蜂蜜なのです。
蜂蜜は血糖値を緩やかに上げて長時間血糖値を安定させる働きがあります。
寝る前に蜂蜜なんかなめて太らないの?という疑問を持つ人もいるかもしれませんが、ティースプーン1杯の蜂蜜は、糖質は5g、カロリーは20キロカロリーしかありません。
蜂蜜で睡眠の質が高くなると食欲が落ち着き、20キロカロリーとは比べ物にならないくらいの摂取カロリー抑えることができるのです。
夜間に目が覚める、しっかり寝ているつもりなのに日中に眠い、というのであれば是非試してみてください。
1.過剰な糖質制限などによって栄養バランスが崩れると脳が暴走し自律神経が乱れてしまう
2.三大栄養素の黄金バランスは、タンパク質:脂質帯:炭水化物 = 20:20:60であり、このバランスで食事をすると食欲が満たされ、適量で満足でき、自律神経の働きを促すため代謝も上がる。
3.寝る前にティースプーン1杯の蜂蜜を舐めると、夜間低血糖を防ぎ、睡眠の質を向上させることができる。
食べたいものを食べて心を満たす方が太らない
■ 食べたいものを食べて心を満たす方が太らない
食べたいものを食べて心を満たす方が太らない
自律神経とホルモンを整えるためにはメンタル面の安定も重要になります。
メンタル面が安定すると自律神経とホルモンのバランスも整って食欲も落ち着き痩せやすくなるのです。
逆にメンタルが崩れると自律神経とホルモンのバランスが悪くなって食べ過ぎが起こります。
そんなメンタルを崩してしまうダイエット法の代表格がカロリー制限です。
カロリー制限の理論は、自分が消費できるカロリーを計算して、それ以上食べないように食事量を抑えれば痩せるというものです。
確かにカロリー制限をすれば痩せますし、継続できれば理想の体型になることが可能です。
ですが、それが続かないから皆さんは悩んでいるハズですよね!?
著者は、カロリーの収支で体重が決まるというのは賛成しているものの、カロリーを計算して意図的にアンダーカロリーを作って痩せようとするのは賛成していません。
むしろ食欲コントロール法的にはカロリー計算をしない方が痩せやすくなるというのです。
それはいったいなぜなのでしょうか?
そもそもカロリーは正確に計算することができません。
例えば、食品に表示されているカロリーの値には20%の誤差が認められているため1000キロカロリーと書いてあっても800キロカロリーかもしれないし、1200キロカロリーかもしれません。
またネットなどで計算できる消費カロリーも非常に曖昧です。
つまり一生懸命カロリー計算をしても正確には計算できていないということになります。
さらにはカロリー計算して気にしてばかりいると食欲が乱れる原因にもなります。
食べたくもないのに今日はまだ摂取カロリーに達していないからと無駄に食べた経験がある人もいるのではないでしょうか?
また今日はもう摂取カロリーに到達したからお腹は空いているけど我慢しようということもあります。
しかしその空腹は栄養が足りていないサインかもしれません。
カロリー計算の数値を頼りに我慢すると反動で食べ過ぎてしまうことにも繋がってしまいます。
しかも、食べたいのに、食べないと、ストレスが溜まりやすくなり、ストレスが溜まるとコルチゾールと呼ばれる食欲を強めるホルモンが作られてしまいます。
そして食欲が乱れて食べ過ぎてしまいます。
このようにカロリー計算は不正確かつ無駄食い反応食いを招き、さらにストレス食いを招く可能性もあるのです。
カロリー制限同様、食事制限、糖質制限もストレスを溜め込み、メンタルを崩す成功率の低いダイエット情報です。
人間は禁止にすると逆に食べたくなるという特性を持っています。
これを心理学用語で心理的リアクタンスと言います。
例えばパンは太る、お菓子は食べたら駄目、ラーメンは絶対に禁止という情報を見て食事制限をするとします。
そうすると心理的リアクタンスによってパンやお菓子ラーメンが異常に食べたくなるのです。
その結果、普段は我慢できていても寝不足やストレスなどが重なると食欲が爆発して普段我慢している分、反動で食べ過ぎて太ってしまいます。
しかも食べ過ぎた経験がその禁止にしてある食べ物への苦手意識を高めてさらに禁止を強めてしまうという悪循環に入るのです。
さらに不思議なことに食べ物を禁止にすると制限した食べ物を好きと思い込んでしまうことも少なくありません。
これも心理的リアクタンスの影響であることが多く、食事制限をやめて食べてみると禁止にしていた時はめちゃくちゃ食べたいと思っていたけど、実はそこまで好きではなかったとなるケースがほとんどです。
このように食事制限は反動による過食とジャンクな食べ物に対する不必要な抵抗感を作って、結局痩せにくさを作ってしまうのでやるべきではないのです。
ということで、これまで王道だと考えられていたダイエット法は、むしろメンタルを崩し、過食に繋がってしまう方法だといえます。
ではメンタルを安定させ、ダイエットを成功させるためにはどうすればいいのでしょうか?
その一つが食事の一割を甘いものにして心を満たすという方法です。
ダイエット中と言うとスイーツなんて持っての他と考える人が一般的かもしれません。
確かにスイーツはカロリーも高いですし、砂糖や小麦粉がたくさん入っているので血糖値を乱高下させ、食べ過ぎはよくありません。
ただし、好きなのであれば禁止にするよりもうまく食事の中に取り入れた方が痩せやすくなります。
食事には体の栄養を満たすだけでなく、心を満たすという役割もあります。
ケーキなどの甘い食べ物は心を満たしてくれます。
甘い食べ物は脳の中でセロトニンというホルモンの分泌を促します。
セロトニンは幸福感を作るホルモンです。
甘いものを食べていると幸せという人を見たことがあると思いますが、それは実際に甘いものがセロトニンの分泌を促すことが影響しています。
またセロトニンには食欲を抑える働きもあるため、セロトニンが作られると食べ過ぎを防ぐことにも繋がるのです。
食事の1品に甘いものを加えると我慢の反動による食べ過ぎも少なくなります。
ただしポイントは、心を満たす甘いものは1日の食事の一割程度にするということです。
心を満たす甘いものが全体の二割を超えてくると体に必要な栄養が満たされなくなってしまいます。
お菓子を食べたいから食事は抜いているという人がいますが、それでは栄養不足になってしまうのです。
また、甘いお菓子を食べ過ぎるとセロトニン以外にドーパミンというホルモンも作られます。
ドーパミンとは体を興奮させるホルモンであり、一時的な幸福感も作るのですが、依存性を高めてしまうホルモンででもあり、心を満たすはずの甘い食べ物が、食べ過ぎると甘いものへの依存を作ることになりかねません。
こうした問題を防ぐためにも甘いものはトータルカロリーの一割程度に抑えるようにしましょう。
例えば1日に2000キロカロリー食べているなら200キロカロリー程度なら甘いものを食べてもいいわけです。
このように、体だけでなく心も満たして、痩せるためにも甘いものは禁止にせず食事にうまく取り入れていきましょう。
もちろん甘いものが好きじゃなければ無理に取り入れる必要はありません。
さらに、誰にでもおすすめなのが瞑想を取り入れるということです。
瞑想はマインドフルネスとも言われ、意図的に、今この瞬間に評価や判断とは無縁の形に注意を払うことと定義されています。
簡単に言えば過去や未来のことを考えず今の自分に意識を向ける行為になります。
例えば仕事中に、今日の夕食は何かなとか、帰ってから何しようかな?なんて考えることはないでしょうか?
これは今に集中できておらず、過去や未来に意識が向いている状態です。
今に意識が向いているのをマインドフルネス。
それに対して過去や未来に意識が向いている状態をマインドレスネスと言います。
マインドレスネスになると食べ物にも集中できないため無意識のうちに食べ過ぎてしまいます。
例えば、夕食中に他のことを考えていると、食事への集中力がなくなって満足感が少なくなり、通常の食事では満足できずに食べ過ぎてしまうことになり、その結果太りやすくなります。
瞑想してその時の食事に集中できるようになると食事への満足感が高くなり、1食を少量で終わらせやることができるようになるのです。
もちろん瞑想でのストレス軽減による食欲抑制効果もあります。
このように瞑想にはストレス食いを予防する効果もあるのです。
難しいことをする必要はありません。まずは食事をしている時にはその食事に集中し、料理を楽しむことを心がけるようにするだけでもいいのです。
スマホやテレビを見ながらご飯を食べているという人が多いと思いますが、それをやめて食事に集中するだけでもダイエットになるのです。ぜひ試してみてください。
1.カロリー計算や食事制限はメンタルを崩してしまうため、成功しにくいダイエット法である。
2.1日の摂取トータルカロリーの一割程度なら、甘い物を食べても良い体だけでなく、心も満たして痩せるためにも甘いものは禁止にせずに、食事にうまく取り入れるべきである
3.瞑想をして食事に集中できるようになると食事への満足感が高くなり1食を少量で終わることができる。
摂取するだけで痩せられる最高の食品
■ 摂取するだけで痩せられる最高の食品
摂取するだけで痩せられる最高の食品
ダイエットしたいのであれば食事のみならず生活習慣から見直すことが必須です。
ですが面倒くさがりの人はなかなか生活習慣を変えることができない。これもまた事実です。
そこで、そんな習慣の中でも特に簡単に取り入れることができる食事の合間に摂取するべき食べ物について教えます。
もちろん、運動習慣なども取り入れるべきなのは言うまでもありませんが、それは無理だという方も紹介する二つ食品を摂取する習慣は取り入れてください
1.コーヒー
著者の富永さんは朝に1杯、昼前に1杯、昼食後に1杯、と1日3杯のコーヒーを飲んでいるそうです。
実はコーヒーには食欲を落ち着かせる効果があり、食べ過ぎを防ぐサポートをしてくれるんです。
特に昼食後のコーヒーは、コーヒーの有害性を最小限にしながらトータルの摂取カロリーを減らすことにつながります。
コーヒーの食欲抑制はカフェインによる影響が大きいと考えられています。
カフェインとはコーヒー豆だけでなく、茶葉やカカオナッツなどにも含まれている成分です。
一般的に眠気覚ましなどで使われることが多いですが、疲労回復や体温上昇効果など様々な健康効果が証明されています。
そしてそのカフェインの作用の一つとして自律神経を刺激するというものがあります。
カフェインは自律神経の中でも交感神経を刺激して、体を活動状態にする作用を持っているのです。
交感神経を刺激すると胃腸の活動が抑制されて食欲が落ち着きます。
こうしたことから昼食後にコーヒーを飲むと食欲が落ち着いて食べ過ぎを防ぐことになるのです。
いつもお昼ご飯後に甘いスイーツが習慣になっているという人は、チョコに手を伸ばす前に1杯のコーヒーを飲んで見てください。
ただし、コーヒーのカフェインは、体を興奮させる作用があるだけに、知覚過敏、イライラ、不安、睡眠障害、血圧上昇、不整脈など様々な不調の原因にもなります。
特にダイエット的には睡眠障害への影響を考慮して夕方以降は飲まないようにしましょう。
また飲み過ぎも注意が必要です。
カフェインの量に関しては1日の摂取量は500mg以内、だいたいコーヒー約4.5杯以内であれば有害性は少ないとされていますが、個人差も大きいため自分の体と相談しながら適量の摂取を心がけましょう。
・蜂蜜
朝から蜂蜜を取ることで1日の食欲が安定して痩せやすくなります。
それは食欲が乱れる大きな原因として低血糖があるからです。
血糖値が下がってしまうと体はエネルギー不足という危機的な状況を脱するために食欲を刺激します。
その結果食べ過ぎてしまうのです。
糖質制限が流行って、血糖値が高い高血糖を問題視する人は多くなりましたが、低血糖を気にしている人はないようです。
ですが、食欲コントロールの面からも体の負担の面からも、低血糖の方がむしろ問題になるのです。
低血糖はエネルギー不足という命の危険性があるので、体は低血糖を解消するために緊急で対応します。
その緊急対応の一つが食欲の増進です。
気づいていないかもしれませんが、日中に低血糖になって食べ過ぎている人は多いのです。
これを防いでくれるのが蜂蜜というわけです。
蜂蜜には果物の甘味を作る砂糖とブドウ糖がバランスよく含まれています。
ブドウ糖だけだと血糖値が急上昇しやすいのですが、果糖が入っていることで血糖値は緩やかに上がります。
血糖値の急上昇を抑えながらも低血糖を防いでくれるのが蜂蜜なのです。
朝から蜂蜜を舐めるとその日1日の血糖値が安定しやすくなります。
お昼前にイライラや脱力感、異常な空腹などの低血糖症状が出ている人が、朝からティースプーン1杯の蜂蜜を舐めることで、お昼前の症状が軽くなります。
お昼前に低血糖になると昼食を食べ過ぎてしまうので、朝のティースプーン1杯の蜂蜜がそんな食べ過ぎを防いでくれるというわけです。
マウスの実験では砂糖を与えたマウスは体重が増えましたが、蜂蜜を与えたマウスは体重が増えませんでた、それどころか蜂蜜も砂糖も与えなかったマウスよりも体重が少なかったのです
つまり蜂蜜は血糖値を緩やかに上昇させながら、体に必要なエネルギーを補える上に体重も増えにくい優れものだと言えます。
1.昼食後のコーヒーはコーヒーの有害性を最小限にしながらトータルの摂取カロリーを減らすことに繋がる、
2.朝、ティースプーン1杯の蜂蜜を舐めると1日の食欲が安定する、寝る前にもティースプーン1杯の蜂蜜を舐めると、睡眠の質が上がる蜂蜜を朝と夜に摂取することで食欲がコントロールされ太らない体になる
終わりに著者の富永さんは当たり前のことを当たり前にやることが大切とおっしゃっています。
人間には本来太らないような仕組みつまりホメオシスタスが備わっていて、これが破綻してしまうことが、太ってしまう原因と考えてみてください。
そのホメオスカシスを崩す生活習慣を見つけて改善することが、自然と食欲がコントロールされて痩せていくダイエット方法、食欲コントロール法です。
ダイエットには万人共通の方法はありませんし、1人1人違うのです。
みなさん自身の健康ダイエット方法を見つける手助けになると嬉しいです。