自然薯(じねんじょ)は、日本原産の野生種で、自然に生えて自生している貴重な物です。
一般に市販されている長芋、山芋、大和芋、つくね芋は栽培種で、自然薯は「自然薯」という風に分けられています。
自然薯は、地面に潜っているので、見つけるには右巻きに伸びた”つる”とハート型の葉を手掛かりに発見するしかありませんが、成長も遅いし、旬の時期には葉が枯れ落ちてしまうので、大変見つけにくいのです。
このため入手が困難で貴重で高額な食べ物になります。
さて、葉(つる)を発見したら、どのように掘るかって?
そう、2mも下に地面を掘る方法がわからず、穴に体も入れないと深く掘れないと思い、直径1.5mもの穴を掘りました。
師匠(近所のおじいちゃん)に「でかい自然薯を見つけたか!?」と大笑いされました。
さて、正解は、直径40cm程度の穴を自然薯と平行にしながら垂直に掘り、自然薯の下まで掘った後、引き上げるという技でした。
そんな自然薯は、すごく滋養強壮効果があると言われています。
たんぱく質・ビタミン・ミネラル等、それ自身の栄養価が高いし、消化酵素アミラーゼを高率に含んでいるということも大きな特徴です。
アミラーゼはお米などのデンプンを糖質に分解する酵素なので、一緒に食べた食品の消化を促すことで栄養効果を高めることができます。
内臓全般に幅広く効用をあらわし、貧血や高血圧の予防、神経痛、腸ガンの予防に役立つと言われています。
自然薯のヌルヌルも体に良いと言われ、たんぱく質を無駄なく活用させ、新陳代謝や細胞の増殖機能を促進させ、常食すると、基本体力を増強し、虚弱体質・呼吸器障害・ノイローゼ等に効果があると言われています。
「山薬」「じょよ」「唐薬」などと呼ばれ、漢方薬として強壮・滋養剤に使われています。
そして、生殖機能を高めるアルギニンを豊富に含有すると共に、アミラーゼ・ウレアーゼ・オキシターゼ・グリコシターゼ・タカラーゼ・ポリフェラーゼ等、多彩な酵素が生態の生合成力を高めて精力、スタミナの増強に効果を発揮すると言われています。
最近になって自然薯だけに含まれる「ディオスゲニン」という物質が、若さの維持やホルモンバランスに関係しているDHEAを増やす役割があるということも分かってきました。
毎年11月頃「旬菜里」で「自然薯」堀り体験があるそうです。