50歳を過ぎたら「食事」が人生の主役になる件について

50歳を過ぎたら「食事」が人生の主役になる件について

50歳。それは、健康診断の結果票が「成績表」よりも怖くなる年齢である。
20代の頃、深夜のカップ麺は「青春の味」だった。それが今や「血圧への挑戦状」である。
同じ食べ物なのに、立場がこうも変わるとは。カップ麺に罪はない。変わったのは、我々の肝臓と血管のほうなのだ。


今回は、健康寿命を延ばすための食事のポイントを、お届けしたい。

基本方針は「偏らず、続けられる形で」

基本方針は「偏らず、続けられる形で」

基本方針は「偏らず、続けられる形で」

健康寿命を延ばす食事の極意は、実に地味である。
「偏らず、続けられる形で、必要な栄養をきちんと満たすこと」
……地味だ。地味すぎて、テレビの健康番組なら3秒でCMに行くレベルの地味さである。

しかし、ここに真理がある。

例えば、近所の田中さん(58歳・仮名)。テレビで「トマトが体にいい」と聞けばトマトを箱買いし、「サバ缶が血液サラサラ」と聞けばスーパーのサバ缶コーナーを焼け野原にする。ブロッコリースプラウトが、肝機能のサポート、血糖値の上昇抑制、アンチエイジング、免疫力向上など、毎日の健康維持に役立つさまざまな効果が期待されると知ると、自分で栽培を始める男だった。しかし3週間後、彼の食卓からトマトもサバ缶も、栽培キットも消えている。理由を聞けば一言、

「飽きた」

そう、特定の健康食品に頼る作戦は、人類の「飽きる」という本能に必ず敗北するのだ。だからこそ、バランスのよい食事を「無理なく」続けることが最強なのである。

50歳からの食事・五箇条

50歳からの食事・五箇条

50歳からの食事・五箇条

一、たんぱく質をしっかりとる

筋肉は裏切らない、とよく言うが、正確には「たんぱく質をくれないと筋肉は静かに去っていく」である。

50歳を過ぎて「最近、ペットボトルのフタが固くなった気がする」と感じたあなた。フタは固くなっていない。あなたの握力が円安のごとく下落しているのだ。毎食、手のひら1枚分のたんぱく質。これが筋肉への「引き止め交渉」である。

二、野菜・海藻・豆類を増やす

食物繊維、ビタミン、ミネラルの宝庫。腸内環境が整えば、お通じも気分も整う。

ちなみに佐藤さん(62歳・仮名)は、奥さんに「野菜を食べて」と言われ、「カレーのじゃがいもで足りてる」と豪語した結果、その夜から食卓のカレーからじゃがいもが消滅したという。野菜は両手1杯分。じゃがいも単騎では戦えない。

三、食べすぎない

若い頃の「大盛り無料」は福音だった。50歳からの「大盛り無料」は悪魔のささやきである。

腹八分目。昔の人はいいことを言った。問題は、我々の「八分目」のメーターが長年の使用で壊れており、満タンになってから「あ、八分目過ぎてた」と気づくことだ。「もうちょっと食べたいな」で箸を置く。その小さな名残惜しさが、未来の血液検査で効いてくる。

四、塩分・糖分・脂質のとりすぎを避ける

ラーメンのスープを飲み干す行為。あれは50歳を境に「男のロマン」から「腎臓への無理難題」に変わる。

スープは出汁の余韻を3口だけ味わい、あとは丼に「ありがとう」と告げて返却する。これが大人の作法である。

五、毎日続けられる食べ方にする

極端な糖質制限を始めた山本さん(55歳・仮名)は、2週間後、コンビニのおにぎりコーナーの前で動けなくなっているところを発見された。本人いわく「鮭おにぎりが光って見えた」。

極端な制限は、反動という名のリバウンドを連れてくる。続けられないルールは、ルールではなくただの修行である。

1週間でぐるぐる回したい食材たち

1週間でぐるぐる回したい食材たち

1週間でぐるぐる回したい食材たち

毎日全部を完璧に、ではない。1週間の中で「回していく」イメージでいい。

- 魚:週に数回。サバ、サンマ、鮭、何でもいい
- 肉:脂身の多すぎないものを適量
- 卵:迷ったら卵。冷蔵庫の頼れる相棒
- 大豆製品:納豆、豆腐、豆乳。日本人の伝統的チート食材
- 野菜:濃い色も淡い色も。彩りは栄養のサイン
- 海藻・きのこ:不足しがちな食物繊維の補給部隊
- 乳製品:ヨーグルト、牛乳、チーズ
- 果物:食べすぎない範囲で
- 水分:こまめに。「のどが渇いた」はすでに遅れ気味のサイン

逆に、距離を置きたい面々

逆に、距離を置きたい面々

逆に、距離を置きたい面々

- 菓子パン、スナック菓子
- 甘い飲み物
- 塩分の多いカップ麺、加工食品
- 揚げ物の食べすぎ
- アルコールの飲みすぎ

完全に絶つ必要はない。彼らとは「たまに会うと楽しい友人」くらいの距離感がちょうどいい。毎日会うと、互いに(主に体が)疲れる関係である。

迷ったときの「手のひら計量法」

迷ったときの「手のひら計量法」

迷ったときの「手のひら計量法」

計量カップもカロリー計算アプリも要らない。あなたの両手があれば足りる。

- 手のひら1枚分のたんぱく質
- 両手1杯分の野菜
- こぶし1つ分の主食

毎食この形を意識するだけで、食事はかなり整う。人体とは便利なもので、計量器を標準装備して生まれてきているのだ。

まずはこの3つだけでOK

まずはこの3つだけでOK

まずはこの3つだけでOK

最初から完璧を目指すと、3日で挫折して4日目にドカ食いするのが人間である。だから、まずはこの3つだけ。

1. 毎朝たんぱく質を1品入れる(卵でも納豆でもヨーグルトでも)
2. 毎食野菜を1皿つける
3. 甘い飲み物を減らす

たったこれだけ。これなら続く。続けば、変わる。

おわりに

おわりに

おわりに

50歳からの食事は、我慢大会ではない。「これから先の自分」への仕送りである。

70歳になったあなたが、孫と旅行に行き、好きなものを自分の歯で食べ、ペットボトルのフタを涼しい顔で開ける。その未来への投資が、今日の食卓から始まっている。

さあ、まずは今夜、野菜をもう1皿。

カレーのじゃがいも以外で、ぜひ。




この記事のライター

ボクの名前は「うけうり君」TVや先生から学んだ知識を、みんなに教えてあげるのだウリ♪

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健康寿命 50歳

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