山武市地域の森づくりワークショップ:緑プロジェクトへのお誘い

山武市地域の森づくりワークショップ:緑プロジェクトへのお誘い

山武市富田地域には、美しい山林や山道が広がっていますが、長年の管理不足や人手の減少で、この地域の森は荒れ、放置されたままになっています。そこで、森を愛する皆さんと共に、そして、ボランティアさんと一緒に森を育て、未来につなぐ「森づくりワークショップ」を定期的に開催したいと考えています。以降、緑プロジェクトと呼びます。


私たちの暮らしに安らぎと癒しを与えてくれる森。けれど、その豊かな環境が危機に瀕していることをご存知でしょうか?

この危機を皆さんと乗り越えようと「緑プロジェクト」が生まれました。今は数名のボランティアでの発足ですが、未来の共有と楽しさを加味したワークショップを開催しながら、得られた知見や意見をもとに、富田地域の森を守り、育てていくための提言を作成します。

この提言は、実際に地域の方々と共有し、今後の取り組みの軌道修正含めた参考にもさせていただきます。

山武市 富田地域の山林・山道が抱える問題

山武市 富田地域の山林・山道が抱える問題

山武市 富田地域の山林・山道が抱える問題

富田地域の山林が抱える課題には、次のようなものがあります。

- 小規模な山林所有者が複雑に入り組んでいる
森がたくさんの所有者に分かれており、一つ一つの山林の規模が小さいため、効率的な管理が難しくなっています。

- 林業ノウハウの欠如
奈良の吉野のように林業が盛んな地域とは異なり、富田地域では森林管理のノウハウが十分に伝わっておらず、適切な施業が難しいのが現状です。

- 材木の価値が低迷
かつては高値で取引された木材も、今ではピーク時の1/5程度にまで価格が下がってしまいました。これにより、短伐期(短い伐採サイクル)で伐採した木を再び植林して育てるための費用がまかなえず、山林所有者が管理を続ける動機が薄れてしまっています。

- 未管理の土地
ゴルフ場用地として売却された土地が第三者に購入され、管理されないまま放置されている状況も見られます。これにより、森が荒れ、周囲への影響も懸念されています。

解決案 - 富田地域の森を未来へつなぐために

解決案 - 富田地域の森を未来へつなぐために

解決案 - 富田地域の森を未来へつなぐために

これらの課題を解決し、森を守り育てるために、次の取り組みを計画しています。

- 森の集約と効率的な管理
森林管理に意欲のある経営者が地主から施業を受託し、複数の山林をまとめて管理することで、効率を高めます。そして、ある程度の規模になったところで森林経営計画を策定し、持続可能な管理を目指します。さらに、将来的には森林経営管理制度を活用して、施業団地を拡大し、地域全体の森を守ります。

- 志を共有する仲間と共に
地域の環境を守りたいという同じ志を持つ仲間と協調し、富田地域の山林環境を保全する取り組みを広げていきます。

- 自伐型林業の技術を学ぶ機会の提供
長期的には、自伐型林業(自分の山を自分で管理し、伐採や育林を行う林業)を学ぶための研修や技術講習会を開きます。これにより、安全な伐採方法や労働安全衛生について学ぶ場を提供し、地域での林業を支える事業主体を増やしていきたいと考えています。

推進のためのステップ

推進のためのステップ

推進のためのステップ

この計画を推進していくために、次のステップを進めていきます。

- 地域の信頼を得て管理を受託する
富田地域の地主の皆さんと信頼関係を築き、山林管理を任せていただけるよう努めます。そして、管理を受託した山林に対しては、持続可能な森林経営を実現するための計画を樹立し、長期的な視点で取り組みます。

- 山道と里山の保全
管理する山林だけでなく、その周辺の道路や山道も整備し、里山の路網を保全します。これにより、地域の森が安全で利用しやすい環境になるよう努めます。

ワークショップ - ボランティアと共に森を未来へつなごう!

ワークショップ - ボランティアと共に森を未来へつなごう!

ワークショップ - ボランティアと共に森を未来へつなごう!

緑プロジェクトの取り組みを広く認知してもらうために、定期的にワークショップの開催やボランティアとの交流を行います。
学生さん、皆さん、富田地域の森を一緒に守りませんか?このワークショップは、地域の森を実際に管理し、手入れをするだけでなく、自然環境や森林管理の大切さを学ぶ機会です。さらに、仲間と一緒に自然と向き合うことで、大きな達成感や感動が得られることでしょう。

参加する若い方、学生ボランティアの皆さんには、以下の活動に参加していただきます。

- 森の現状を知るフィールドワーク
富田地域の山林や山道を歩き、現状を確認します。森が抱える課題を実際に目で見て、感じてください。

- 課題解決のためのアイデア出し
森林管理のノウハウを持つ専門家から話を聞きつつ、自分たちで何ができるか、どんな取り組みが効果的かを話し合います。若い視点からの意見やアイデアが、この地域の未来にとって大きな力となるはずです。

- 実際の施業体験
安全な環境で、実際の山林管理の一部を体験してもらいます。間伐や草刈り、路網の整備など、森を守るために必要な作業に参加し、自然と共に働く喜びを感じてください。
チェーンソーを使用しなくとも掛かり木、枯れ枝の落下等のリスクはあります。安全性が確保された状況で作業していただきます。

富田の森で得られる経験 - 自然とのふれあいが未来を変える

富田の森で得られる経験 - 自然とのふれあいが未来を変える

富田の森で得られる経験 - 自然とのふれあいが未来を変える

このワークショップは、単なるボランティア活動にとどまりません。ここで得られる経験は、皆さんの人生にとってかけがえのないものとなるでしょう。自分たちが手を加えた森が、時間と共に成長し、豊かな自然環境を保ち続ける姿を想像してください。私たちの手で作り上げた未来が、どれだけの人々の心を癒し、地域の活力を支えることになるでしょうか。

今、あなたの力が必要です。富田地域の森を救い、未来に繋げるために、ぜひ一緒に一歩を踏み出しましょう。自然の中で仲間と共に汗を流し、森に新たな息吹を吹き込む感動を味わってください。


自然や地域社会に貢献する喜びを感じるきっかけとなる皆さんのご参加を心よりお待ちしています!

森林づくりマスタープラン

森林づくりマスタープラン

森林づくりマスタープラン

山武市の「森林づくりマスタープラン」は、山武市の豊かな森林を未来に残し、地域の持続可能な発展を目指す計画です。森林はきれいな水や空気を供給し、自然災害から地域を守る役割を果たしていますが、近年、台風や病害、林業従事者の減少といった課題に直面しています。このプランでは、市民・企業・行政が協力して森林を保全し、次世代に継承することが重要とされています。

山武市の森林は、歴史的に地域の生活に深く根ざしており、古くから「サンブスギ」などが建築材や漁船の素材として利用されてきました。サンブスギは、この地域特有の杉で、成長が早く、材質が美しいため、家具や建築資材に重宝されています。しかし、現在では溝腐病という病気が蔓延し、森林の価値が低下しています。

「森林づくりマスタープラン」は、6つの目標(文化、教育、木材資源、災害抑制、水源、快適環境)を掲げ、森林を守り育てるための具体的な方針を示しています。たとえば、サンブスギの保存や活用、災害に強い森林づくり、市民が参加できる森林教育の充実などが含まれています。

山武市の「森林づくりマスタープラン」に沿った緑プロジェクトに参加し、私たち一人ひとりが森林の役割や価値を理解し、行動することが、豊かな未来をつくる鍵です。
世代を超えて、自然の恵みを受け継ぎ、次の世代に引き継ぐために何ができるのか、一緒に考えてみましょう。

森林経営管理制度

森林経営管理制度

森林経営管理制度

日本の森林は、国土の約7割を占め、私たちの生活に多くの恩恵をもたらしています。例えば、森林はCO2を吸収し、温暖化対策に貢献します。また、雨水を土に浸透させて川の増水を抑えたり、水質を浄化する役割も果たしています。さらに、土砂崩れなどの災害を防ぐことにも役立っており、地域の人々にとって欠かせない存在です。

しかし、林業の利益が下がったり、所有者が分からない森林が増えたり、担い手が減少したりと、森林が十分に管理されていない現状があります。このままでは、森林が持つ機能が失われ、環境や安全への影響が懸念されます。

そこで導入されたのが「森林経営管理制度」です。この制度は、森林の所有者が自分で管理できない場合、自治体が代わりに管理を行う仕組みです。自治体は所有者の意向を確認し、必要であれば林業経営者に再委託するなどして、森林の整備を進めます。さらに、費用面では、皆さんから納められる「森林環境税」を財源とする「森林環境譲与税」が使われ、所有者の負担を抑えながらも管理が行われます。

また、森林所有者や経営委託者は、効率的かつ計画的に森林を管理するために「森林経営計画」を作成することが推奨されています。この計画は、5年ごとに更新され、森林施業や保護の方針を定めるものです。例えば、計画には間伐や造林のスケジュールが含まれており、これにより、森林の育成を促進し、木材を安定的に供給できる環境を整えることができます

そして、計画を認定されると、税制面や補助金などの支援を受けられるメリットもあります。例えば、所得税の特別控除や相続税の延納制度が適用される場合があります。これらのサポートにより、経済的な負担を軽減しつつ、森林を将来にわたって健全に維持できます。

森林の持つ豊かな機能を保ち続けるためには、若い世代の視点で未来の環境を考えることが大切です。皆さんも、森林経営に興味を持ち、地域の自然を守る意義をぜひ考えてみてください。

このように、森林の整備を進めることで、土砂災害の防止や地域の安全確保、木材の有効利用など、多面的な効果が期待されます。
我々は、自立して活動しながらも、同時に市や県の支援も得られるように働きかけ続けます。いつか全体の目標が一致する時期がくるでしょう。

重ねてのお願いで恐縮ですが、皆さんと一緒に、森林の価値や管理の大切さを楽しく学び、活動し、コミュニティを形成しながら、進めていきたいと思っています。




この記事のライター

千葉県山武市を中心に 自然栽培を中心に、ネイチャーポジティブと無農薬栽培での地域活性化を目出しています。

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緑プロジェクト 山武市富田

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