あー!
佐渡島が見えた!
日本海が見えた!
うぁー、畑が砂地で波打ってる!
外の景色を見ながら車を走らせていたら、つい、うっかり行き過ぎてしまいました。
まぁ、時間にも余裕があるし、近くに「佐潟公園」なるものがあったので、ちょっとだけ休憩しようとしたところ、なんと白鳥が・・・まさしく白鳥の湖!?
棚ぼたに、急いでカメラを取り出しパチリ!
新潟市は、白鳥飛来数が全国1位。
佐潟、鳥屋野潟、福島潟の三つの潟湖には沢山の白鳥が訪れるんですよ。
受け売り一発目。
とりあえず、すばらしい光景に出会うことが出来て、幸先いいぞ!
いきなりの白鳥のお出迎えに感動しながら、今度は、どんな農家さん、どんな野菜に出会えるかな~?と、心躍らせていると、かぼちゃ君のお出迎えに高笑い。笑笑笑。
「すずまさ農園」さんに到着です。
すると、ハウスの中から優しそうなお二人が、ゆっくりと出てきました。
かぼちゃ君の流れから、面白そうな人をイメージしていましたが、期待を裏切るほど、若く、素敵なお二人にびっくり。それもそのはず、最近まで、東京でITエンジニアをしていたそうで、本当に垢抜けていました。
そして、いきなり「すずまさ農園」紹介のパワポを渡されタジタジ・・・!
インタビューの必要なしか!?
しかし、ここまで来てるのだし、私もエンジニアの端くれ、開き直り、頑張ってインタビュー続けました。
※「恋する農園トミーファーム」参加農家さんはIT系が本当に多いのです。
さらに経営理念。
「日々の食事が体を作っている事を認識し、忙しい生活の中でも野菜を食べ、健康的な生活をおくれる社会を目指し活動しています」
やはり事業家っぽい!
ITエンジニアから華麗な変身を遂げた「まさひろ」さん「みすず」さん(堀)ご夫妻の名前からつけられた「すずまさ農園」は、新規農業従事者というより、スタートアップ事業者のような雰囲気を醸し出していました。
※ちなみに農園名で「すず」が先ですが、決して力関係ではございませんと「まさひろ」さんに、念を押されました。
面積を聞くと、新規農家従事者にしては最初から規模が大きめで、畑が1.3町あり、来年はさらに借りて、2町程度にしたいとのこと。
開口一番「思った通りの物が収穫できた場合が、一番嬉しいけど、その時は、収穫が忙しくて、大変で、でも楽しいです。」・・・、アレ? イイ仕事ですね。
収穫が楽しみで楽しい!すべての仕事に言えることでしょうが、達成の喜びを、毎日2度”味わえる”農家って、このように聞くと本当に素敵な仕事だと思います。
一般的な仕事は、忙しいから稼げて嬉しいとでも成るのでしょうかね?
収穫した野菜の販売先はスーパーの「地場野菜コーナー」です
先日、野菜を並べていたら、お客さんに「美味しかったよ」って言われメッチャ嬉しかったという笑顔が印象的でした。
当初から、なんとか植えて、なんとか収穫することから始め、今は、なんとか卸せるようになった。続けられるのは、地域や周りの方が、足りないものを貸してくれたり、面倒をみてくれるからだそうです。やはり地域コミュニティは重要です。
今は、農業だけで食べていけるようになりたいと、最初の目標を話をしてくださいました。
出荷先や流通を聞くと、現在は、近隣で、地産地消で進めているとのこと。
最初は、夫「まさひろ」さんの実家が黒埼だったため、その地を選ぼうとしたが、黒埼茶豆が有名で、放棄地もなく、借りられる畑もなかったので、黒埼での就農はあきらめたそうです。
新潟県の枝豆作付面積は全国1位!
新潟茶豆・黒埼茶豆は、6月下旬の早生品種から10月上旬ごろの晩生品種と様々な枝豆が作られているんですよ!
受け売り2発目♪
新潟市は、海沿いが砂地で、昔は、たばこの栽培が盛んだったが、しだいに消費量・出荷量が減り、だいこん、すいかに変わってきて、結局、高齢化で耕作放棄地が増えているのだとか!
※健康(禁煙)ブームで放棄地が増えたのでしょう!?
また、新潟県は稲作が盛んだが、砂地の場所は畑作も多く、すずまさ農園は、畑作だけで行こうと思ったので、結果的には、この地を選んだそうです。
最初は、研修先の農家で学んだ人参やネギをそのまま取り入れ、経営面での確実性を高め、今後は、差別化できる方法を考え、経営2年目以降も人参、ネギが主要作物になる様にしていきたいとのこと。
人参では、季節のほとんどをカバーできているとのことで、ステーキやハンバーグ屋さん(付け合わせ定番、人参のグラッセ向け)に卸せば、店側も重宝だな~と勝手に想像しています。
ぼそっと、夏は形が悪いですが・・・と微笑みながら、おっしゃっていました。
きっと面白い形なのでしょうね。今度、その形の悪い人参を見てみたいです。
その他、かぼちゃ、ねぎ、ズッキーニ、とうもろこし、かぶなどを育てていました。
経営的には、
「今年は野菜が高いから安定していますが、来年の保証にはならない」
と新人ながらの不安顔をちょっとだけ垣間見ました。でも、お二人なら大丈夫でしょうケドね。
災害については、
「新潟は安定していて、関東が梅雨の時も晴れ間が多く、雪は降るが、あまり積もらないから無難な地域です。」
野菜栽培は、
「基本的には売れ残らない様に出荷量を調整し、播種時期をずらす事で収穫時期に段階を持たせる様に調節しています。ただし、風が強く砂が飛び、野菜に入ったり傷つけたりするため、砂に気を使う野菜は作り辛いです。例えば、ブロッコリー、白菜などがあります。そして、新潟が残念なのは、気候がそれほど関東とかわらないので、同じものしかできないところです。産地リレーなどが出来ず、関東と同じ時期に同じ種類が出荷され差別化できません。」
なるほど、差別化できないと、関東への出荷は不利ですね。
栽培方法は、
「農薬は少な目にしようと努力しているが、今のところは、慣行栽培です。自分たちがおいしいと思うものを選んで作り、おいしく栽培し、少し高めでも高級野菜にはしたくなく、手の届く価格、毎日の食卓を美味しく幸せにしたいと思っています。」
「新潟県の人は、新潟愛が強く地場産の野菜を好んで購入してくれます。今は、近くに卸しているが、今後は、マーケットを流通を拡大し、法人化したいし、雇用もしていきたいです。」
通販について、
「ネットショップに関しては、やってみたいが、多種を作っているわけではないので、一時期につくるものが限られているので、悩み中です。とうもろこし 20本、かぶ20束などでで売れるものかな~と。。。」
作ったものが美味しく、それがリンクして拡大すれば、自然と事業拡大が出来ることでしょう。
やはり会話の中にIT用語がちょっとずつ混じりますね。
拡大プランについては、
「仲卸との情報交換、見世物市やイベント参加、市のマッチングなどに参加し開拓していきたい。
加工品にも取り組み、並行して、加工品販路も拡大したい。6次化産業としては、ジュース、ポタージュ などの飲み物系を考えています。」
人参ジュースは、イケそうですね。
野菜のポタージュは、今までの取材では少なかったので、興味あります。
ブランド化については、
「そうそう、何といっても新潟の春のカブは、とても美味しいんですよ。実は、研修先のカブが輪をかけて美味しい。本当にそのカブは美味しいので、研修先の様な美味しいカブを作りたいと思い頑張っています。カブは、洗って束ねるのに時間がかかり、今は、量ができていないため難しいですが、今後はブランド化も視野に入れています。」
そのカブ食べてみたーい。
春にまたお邪魔するかーっ。
帰り際、畑で採れた数種の彩りニンジンを持たせていただきました。
どの色のニンジンも、とっても甘いです。
ニンジンの色は、色素の割合で変わり、βカロテンが多ければ橙色、リコピンが多いなら赤、キサントフィルが多いと黄色く、アントシアニンが多いと紫色になるんですよ。
受け売り3発目♪
「すずまさ農園」
お世話になっている地域の方々の力を借りつつ、農業の色々な可能性を模索し、自分たちなりの形を作り上げ、新潟の地を、未来へ、次の世代へ引き継ぐお二人の意欲的な取り組みを応援します。
恋する農園トミーファーム(らぶとみ)ご参加ありがとうございます。
恋する農園トミーファームは、本物の野菜がもらえるリアル連動野菜育成ゲームです。この野菜を栽培している農家さんをご紹介しています。