三陸には、源義経は死せず北上伝説が、各所に残っている

三陸には、源義経は死せず北上伝説が、各所に残っている

旅行先で耳にした「義経北上伝説」が気になり、旅行ルートに沿った地だけではあるが行ってみた。
奥州 平泉の館のあった衣川から、北上川を渡って対岸の岩谷堂、大股、世田米、宮古、そして八戸から津軽半島の三厩への足どりを伝える史跡がルート上に残されているのは本当にロマンにあふれている。


岩手県南部 奥州平泉にて、源義経が兄、頼朝によって殺害された史実があります。
ただ、人気があった源義経の逃亡説・伝説が東北の地に残されているのも事実です。
東北から、蝦夷を経て中国大陸へ渡り、果てはチ ンギスハーンとなったというロマンに満ちた説まであるのです。

鵜鳥神社(普代村)

鵜鳥神社(普代村)

鵜鳥神社(普代村)

奥州平泉を抜け出し蝦夷地に向かった義経は、普代村に立ち寄りました。
その時、義経は、子育てをしている金色の鵜を見つけたのです。
「この鵜こそが神鳥だ!」と思い、鵜鳥神社(うのとりじんじゃ)で海上安全と武運長久を祈りました。
すると「汝の願いを聞きとどけよう」とのお告げが神様からあり、感謝のしるしに山頂に鵜鳥大明神を祀ったと伝えられています。
このように、平泉から北の地に数々の言い伝えがあるのも事実です。

地元では「うねどり様」と呼ばれる鵜鳥神社は、大漁と海上安全、縁結びの神として祀られています。
例祭では、三陸沿岸の多くの漁業関係者などが卯子酉山山頂の本殿に参拝し、遥拝殿の前では、古くから伝わる鵜鳥神楽が奉納されます。
境内の松の枝を男性は左手で、女性は右手で結び合わせると願いが叶うという縁結びの習慣が伝わり、全国でも珍しい「大々吉」が出るおみくじも注目されているようです。

〒028-8392 
岩手県下閉伊郡普代村第9地割字銅屋13番地2

諏訪神社(久慈市)

諏訪神社(久慈市)

諏訪神社(久慈市)

実際、当時の源頼朝は、弟、義経を相当恐れていたに違いありません。
奥州 平泉で討ち取った首が40日の後に鎌倉の頼朝のもとに届けられますが、暑い時期の持参で腐ってしまい、義経と判別がつかなかったという説もあります。
頼朝からすると、こんなに時間がかかるはずがないと思い、きっと策略なんじゃなかと感じ「義経は生きている」として、さらなる追討の命を発したのでした。

頼朝から差し向けられる刺客が、三陸沿岸を追いかけ北上することに。
その討伐を命ぜられた畠山重忠は、義経に対し尊敬の念を抱いていた人物でもあり、義経を射程にとらえたとき「当たらないように」と念じて放った矢が義経をかすめ松の木に刺さったという話があります。
畠山重忠はその矢をご神体として祠を建てたのがこの諏訪神社と伝わっています。

諏訪神社は、九戸地方では最古級の木造建築物であり優れた彫刻が随所にみられる貴重な建築物です。

現在は、久慈湾が一望できる展望台と公園もあり、展望台に上れば太平洋の潮風を感じることができます。

〒028-0041
岩手県久慈市長内町35-98

畠山神社(田野畑村)

畠山神社(田野畑村)

畠山神社(田野畑村)

義経北行伝説のルート上にある田野畑村は、追討者名前が付いた畠山神社がありました。

義経の討伐に差し向けられた武将・畠山重忠は、愛馬が脚を折って倒れてしまい、ここには、馬を失いはずした重忠の鐙(あぶみ)が奉納されており、その際、馬と鎧兜を埋め、一本の若木を植えたと言われています
現在、その鐙は田野畑村民俗資料館に展示されています。

〒028-8402 
岩手県下閉伊郡田野畑村北山129-10

畠山重忠

畠山重忠

畠山重忠

NHK「鎌倉殿の13人」における畠山重忠役は、中川大志さんが演じています。
中川大志さんといえばNHK「真田丸」豊臣秀頼を熱演していましたね。

重忠は「武士の鑑かがみ」と呼ばれ、知勇兼備であったともいわれています。

畠山 重忠(はたけやま しげただ)は、平安時代末期から鎌倉時代初期の武将。鎌倉幕府の有力御家人。
源頼朝の挙兵に際して当初は敵対するが、のちに臣従して治承・寿永の乱で活躍、知勇兼備の武将として常に先陣を務め、幕府創業の功臣として重きをなした。しかし、頼朝の没後に実権を握った初代執権・北条時政の謀略によって謀反の疑いをかけられて子とともに討たれた(畠山重忠の乱)。

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