北陸にスイーツの名店あり。「ジェラート・カルナ」と「おけら牧場」の物語

北陸にスイーツの名店あり。「ジェラート・カルナ」と「おけら牧場」の物語

北陸の地に、江戸時代から港町として栄えた三国町(現・福井県坂井市)という地域があります。先日そこにご縁があって訪れた際、地元食材をふんだんにつかった評判のジェラート屋さんに立ち寄りました。今回の記事は、そのお店や原材料にまつわる物語の、ほんの一端を書いてみました。


越前ガニに代表される海産物が美味しい冬の北陸。
そんな福井県の三国町(現・坂井市)に、地元食材で彩られた名物ジェラート屋さんがあるのをご存知でしょうか?

「冬にジェラート?」と思われるかもしれませんけど、最近は冬でも室内は暖かくてビールが売れるような時代ですし、アイスクリームも暑い時期だけに限らず繁盛しているお店です。

甘さは控えめでも素材の深みがしっかりしている上に、爽やかでまろやかな味のアイスクリーム=ジェラートが、観光客からも地元からも大好評のそのお店を、先日ご縁があって訪れましたのでご紹介します!

「ジェラート・カルナ」を訪れました!

そんな噂のジェラート屋さんの名は、「ジェラート・カルナ(gelato & sweets CARNA)」!

ご夫婦で営む小さな建物のお店ですが、大正モダンな雰囲気を残す街並みに溶け込んだオシャレな外装に、イートインスペースもあります。
”人間の健康”を司る女神・カルナの名を冠し、作った人の顔が見える安心な素材にこだわった手作りスイーツをたくさんの種類(年間を通すとジェラートだけでも100種類以上!)提供しています。

オンライショップを設けているホームページも、商品や創業についてのストーリーが充実して書かれていますので、ぜひぜひご覧になってみてください!

CARNAについて « gelato & sweets CARNA ジェラート&スイーツ カルナ|三国湊魅力づくりプロジェクト!

http://mikuni-minato.jp/carna/about

食材の宝庫「三国湊」からのおくりもの。 自家製ミルク、地元の旬の食材・全国のこだわり素材でつくる甘さひかえめのジェラートとプリンをお届けします。

ちなみにお店のある地域の近くの観光名所は、火曜サスペンス劇場のロケ地でおなじみ、「東尋坊」。
断崖絶壁である柱状の岩肌を、日本海の荒波が打ち付ける光景は圧巻です。
11月でも風がびっくりするほど冷たい・・

外は寒くても店内は暖かなので、ゆっくりとアイスを楽しみます。

筆者(と妻)が選んだのは、「おけら牧場ジャージー牛乳のミルク」「おけら牧場山崎洋子さんのブルーベリー」「おけら牧場無農薬の栗」のトリプル。どれも口に含むと濃厚・・とも感じますが、ミルクベースに素材の味がしっかり乗っているのに後味すっきりで、他の種類の味と組み合わせてもケンカしません。

そこにサービスでもう1種類、1口分つけてもらえます。3種類でも大満足だった上に、このおトク感!
そちらは「三国の海の塩」にしました。青いリキュールで色付けされていて、塩味がほんのりさっぱりとした味わい。

こちらは店内に掲げられている文章

「カルナのジェラート&スイーツは、おけら牧場のジャージー牛”ホーリー”のミルクと放し飼いの卵、そして無農薬の小麦を使って作っています。
たりないものは三国近辺の仲間たちの農産物や田舎のヒロインわくわくネットワークの農家の女性達の果物や野菜を使って安心して召し上がっていただけるジェラートやスイーツです。
季節の自然な本物の味を味わってくださいな。」

「おけら牧場」って?

さて、「ジェラート・カルナ」の中で何度も目にする「おけら牧場」とは、どんなところなのでしょう?

実は、このお店の始まりは、店主のご両親である山崎一之さん・洋子さんのご夫婦が、イタリアで食べ歩き、日本人に合うようにレシピ開発したジェラートを、この地域の町おこし活動の一環で店舗としたもの。

その山崎夫妻の営む牧場が「おけら牧場」です。

おけら牧場は1975年から山崎夫妻がかなりの面積の山間を開拓したものですので、全景を捉えるような写真は撮れませんでした(・・言い訳です。笑)
でも、その敷地内にある素敵なログハウス(※)に、これまたロマンあふれる薪ストーブがあったので、その写真を。

※「ラーバンの森」という、おけら牧場の中にあるグリーンツーリズムの研修施設で、こちらも山崎夫妻が運営しています。

おけら牧場の名前には、ひとつはおけら虫のおけら、二つめは「何もない」「無」という意味のおけら
そして、三つめはエスペラント語風に、接頭語の「お」、毛ほどの「け」、「ら」は複数を表わして、「ちっぽけなものたち」という意味があります。
自分たちは、道端の石ころのような存在だけれども、そこから何ができるのか、やれることからやっていこう、生きることとはそういうことだと考えて、私たちはおけら牧場を始めました。

「おけら」という名前が表しているとおり、文字通りゼロから切り開いていき、家族・人生・暮らしを築き上げた山崎夫妻。

一之さんは有機農業のパイオニアの1人であり、様々な地域活性化プロジェクトのリーダー的存在です。
洋子さんも、才能あふれる筆致を活かし文筆家としてご著作を多数世に出し、「田舎のヒロインわくわくネットワーク」(※現在は「田舎のヒロインズ」に名称変更)という全国組織を立ち上げています。

まさにスーパー夫婦としか言いようがありませんね。

ブルーベリーの木を”定点観測”(?)

そんな偉大すぎるご夫婦ですが、現在も多くの学生(大学生に限らず、幼稚園児から)と関わり、「生きること」「食べること」について多くの学び・気づきの機会を与えてくださいます。

実は、筆者は学生時代に大学のボランティアセンターの企画として、おけら牧場でブルーベリー畑の開墾作業のお手伝いをする経験に恵まれたんですね。

今回、かなり久しぶりに訪れることとなり、自分たちの手で植えたブルーベリーの木が、今では実をつけてジェラートとなって「ジェラート・カルナ」の店頭に並んでいるのを、確認したのでした。

2009年3月に植えたブルーベリーの木を、これまで関わった元学生たちが毎年11月に見に来ている恒例行事(「定点観測」と呼んでいます)の集合写真。
後列右のお2人が山崎さん夫婦です。

※参考サイト
https://www.waseda.jp/inst/wavoc/news/2015/12/22/678/

「ジェラート・カルナ」の店内で展示販売されている、「やまざきようこ」さんの著書『ラーバンの森から』。
色彩が鮮やかな絵本でもあり、この地域の季節の移り変わりや街の風情、「おけら牧場」や「ジェラート・カルナ」の生まれたストーリーが、山崎洋子さんの絵を描くような表現力あふれる文章で綴られています。
三国町のいくつかの他の飲食店などにも置かれていますので、訪れた際にはぜひ手にとってみてください!

本の中身の概要はこちら『1分で読書』というサイトに書いてみました。↓
https://wp.me/p9lSyq-1l

この記事のライター

夫婦で田舎暮らしに向けゆっくり準備中。インスタではカフェ巡りの他に旅行や農関連を投稿してます。

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