奥田政行シェフの料理哲学から「本物の”ご馳走”」が見えてくる

奥田政行シェフの料理哲学から「本物の”ご馳走”」が見えてくる

日々何気なく使っている「ごちそうさま」というセリフ。この言葉に込められた本当の意味をまさに体現している料理人をご紹介します♪


「ご馳走さま」って、そもそも?

「ご馳走さま」って、そもそも?

「ご馳走さま」って、そもそも?

「ご馳走さま!」

毎日、声に出している言葉ですよね。

そして「ご馳走」という単語も、
もちろんご存知のとおり「美味しい豪華な料理」をイメージされるかと思います。

でも、この「馳走」のそもそも本来の意味は考えたことはありますか??
調べてみると、語源は下記のようです。

「走り回ること」「奔走すること」を意味する。 昔は客の食事を用意するために馬を走らせ、食材を集めたことから「馳走」が用いられ、さらに走り回って用意するところから、もてなしの意味が含まれるようになった。

へぇ〜!
ってことは、「ご馳走さま」とは、料理そのものに対してもそうですが、
方々(ほうぼう)に食材を調達してきてくれたそのおもてなしの心に対して、
「さま」をつけて感謝を表すわけですね!

そして先日、この”馳走”をまさに体現しているな〜!というお方に出会いました。

雑誌やテレビでもご活躍中の「奥田政行」シェフ!

雑誌やテレビでもご活躍中の「奥田政行」シェフ!

雑誌やテレビでもご活躍中の「奥田政行」シェフ!

そのお方は、山形県の庄内にイタリアンレストラン
「アル・ケッチァーノ」を構える奥田政行シェフ!
 
数多くの料理・生活関連の雑誌だけでなく、
テレビでも『情熱大陸』『ソロモン流』『プロフェッショナル 仕事の流儀』という一流の仕事人を特集する番組からバラエティの『ぐるナイ』まで、
幅広くご活躍なさっているのでご存知の方もいらっしゃるでしょう。

今回「大地を守る会」という主に有機農産物の宅配事業をしている会社のイベント、
「大地宅配オーガニックフェスタ」での講演『在来野菜で豊かな食生活』を聴いてきました。

大地宅配オーガニックフェスタ特別講演「アル・ケッチァーノ」奥田政行シェフの“在来野菜で豊かな食生活”

https://www.daichi-m.co.jp/eventreport/12344/

「大地宅配オーガニックフェスタ」では毎年ゲストをお呼びして講演を企画しています。今年はテレビで人気の料理人、奥田政行さんの特別講演です。在来野菜の魅力や独自の奥田理論を通じて、食の世界がより楽しく、ためになる方法をお伝えします。

東京での修行時代から始まり、ホテルなどで料理長を務め、今のお店を立ち上げました。
しかし、ご家族の経済苦に長らく向き合いながらの活動・・・。
その苦境の中で、いかに知恵と工夫、そして”笑顔”で乗り切ってきたか、
軽妙な語り口で会場ともコミュニケーションしながら講演は進んでいきます。

東京での修行時代から始まり、ホテルなどで料理長を務め、今のお店を立ち上げました。
しかし、ご家族の経済苦に長らく向き合いながらの活動・・・。
その苦境の中で、いかに知恵と工夫、そして”笑顔”で乗り切ってきたか、
軽妙な語り口で会場ともコミュニケーションしながら講演は進んでいきます。

庄内の在来野菜との出会い

庄内の在来野菜との出会い

庄内の在来野菜との出会い

笑いあり涙あり、驚きもあるとっても濃密な内容でしたが、
ここで取り上げるのは「在来野菜」に焦点を絞りますね。

まずは、「在来野菜(作物・品種)」とはどういうものか、おさらいしてみましょう。

在来品種は、日本各地の農家が長年、栽培とタネ採りを繰り返しながら、そこの気候風土や地域特性をいかして育て、継承してきたもの。種の採種や栽培の手間、さらに収穫量も少ないというのがネックですが、土地本来の特性にあわせて育った個性豊かな形や味が魅力です。

もうちょっとだけ簡単に言うと、「その地域だけで取れる伝統の野菜」ということ。

ちなみに「在来品種」と”逆”にあたるものは、1代限りで子孫を残さず、品質が安定して大量に収穫できるように改良された品種で、「F1種」と呼ばれるもの。
実は市場を出回るほとんどの野菜は、この「F1種」です。

在来品種は、”手間がかかって””収量が少ない”ので、たくさん流通させることはできません。
しかし、代々同じ畑で自然に交配が繰り返され、だんだんその土地の条件に馴染んでくるので農薬も不要となり、その地域の風土に合った独特の味わいになります。

地方再生のレシピ(奥田政行)

https://wp.me/p9lSyq-s

『1分で読書』  読書を1分で済ませられるブログです。   その土地の 「食」を文化へ 昇華させ 人と自然を 繋げる料理   <この本を読んで得られること3選> <こんな本> <ハイライトフレーズ3選> <関連リンク> 

こちらのご著書『地方再生のレシピ』にも詳しく紹介されているエピソードですが、
ある時、奥田シェフはお店の常連さんと共に庄内の在来野菜を探し回ることになります。

そこで気付いたのは、その土地に根ざした野菜の深い味わいと、その希少さ。
タッチの差で絶滅したことを知るだけの品種もあり、非常に悔しい思いもしたそうです。

庄内中を一緒に”馳走”し盟友となった常連客の名は、江頭宏昌さん。
山形大学農学部准教授であり、在来品種の専門家です。

ローカル×グローバルに駆け回り世界で唯一の料理 を”馳走”

ローカル×グローバルに駆け回り世界で唯一の料理 を”馳走”

ローカル×グローバルに駆け回り世界で唯一の料理 を”馳走”

江頭さんとの出会いをきっかけに、庄内の在来野菜の個性を活かした料理を作ることを通して、
文章やメディアでの発信も活発に行うようになります。

その時に考え始めた「食の都 庄内」という大構想が、
今や行政も巻き込んでどんどん現実化していき、
日本中で”地方再生”の請負人として引っ張りだこに。

ついには日本を飛び出して海外からも招待されるシェフとなりました。

地元(ローカル)にしかない在来野菜を、
世界中(グローバル)に”馳走”して学んだ調味料や食材と組み合わせ、
まさに”唯一”の料理を生み出し続けています。

 
 
講演の後、ご著書『地方再生のレシピ』を購入。
サインを求める列は数十分間途切れません。

彩り鮮やかなイラストも豊富でビジュアルも楽しく、食通の人でなくともオススメです♪

さっそく1分で概要がつかめるよう約1000字のレビューも書いてみました。
→ https://wp.me/p9lSyq-s

 
 
講演の後、ご著書『地方再生のレシピ』を購入。
サインを求める列は数十分間途切れません。

彩り鮮やかなイラストも豊富でビジュアルも楽しく、食通の人でなくともオススメです♪

さっそく1分で概要がつかめるよう約1000字のレビューも書いてみました。
→ https://wp.me/p9lSyq-s

講演会の主催者「大地を守る会」も全国を"馳走"しています

講演会の主催者「大地を守る会」も全国を"馳走"しています

講演会の主催者「大地を守る会」も全国を"馳走"しています

さて、こんな素敵なシェフのご講演があったのは、
「大地宅配」というサービスを提供している「大地を守る会」のイベントでした。

私たちが日々美味しく食事ができるのは、
生産者、料理人はもちろん、加工業者、小売店だけでなく、
宅配業をはじめ流通に関わる人々が毎日、”馳走”しているから。

有楽町の東京交通会館で行われた大地宅配オーガニックフェスタのマルシェの様子。
https://www.daichi-m.co.jp/eventreport/11012/
日本中から(フェアトレードで海外からも)”ご馳走”が集結しています。

有楽町の東京交通会館で行われた大地宅配オーガニックフェスタのマルシェの様子。
https://www.daichi-m.co.jp/eventreport/11012/
日本中から(フェアトレードで海外からも)”ご馳走”が集結しています。

それでは、”馳走”の本来の意味を理解したということで、
「食」に関わるあらゆるヒト・モノ・コトへの感謝の気持ちを
よりいっそう、日々欠かさずに持ちたいと思います!

(※下記、大地を守る会による在来品種のページなどもご参考までにどうぞ)

在来品種日本むかし野菜|大地を守る会

https://www.daichi-m.co.jp/corporate/business/action/tokutaro/

日本各地に伝わる、めずらしくておいしい、在来品種の野菜たち。 その魅力は、手間暇かけて育てられたからこその「おいしさ」、土地の風土に寄り添った生活、その豊かさを教えてくれる「生きた文化財」として価値、在来品種の野菜作りにチャレンジする意欲的な「生産者の笑顔」です。

大地宅配のお試しセット・有機野菜宅配のパイオニア

https://bridge-writer.com/member/cf/daichi

大地宅配は有機農業のパイオニア。農薬に頼らない安心な野菜から無添加のそうざい、環境に配慮した雑貨など8,000品目以上を取り扱っています。ぜひお試しください。


この記事のライター

夫婦でスローライフを徐々に実践中。インスタグラムではカフェや神社仏閣巡りの他に旅行や農関連を投稿してます。

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